2013年09月30日
昨日のカープ 勝ちましたよ
巨人0-4広島 大竹、2年連続2桁勝利
2013.9.29 17:25 広島の大竹が7回無失点の好投で2年連続の2桁勝利をマークした。打線は一回にキラの2点中前打で先制し、九回は石原と代打岩本の適時打で2点を加えた。巨人は淡泊な攻撃で零敗を喫し、6回2失点の小山を援護できなかった。
◇セ・リーグ
巨人-広島最終戦(巨人14勝8敗2分、14時1分、東京ドーム、44265人)
広 島200000002-4
巨 人000000000-0
▽勝 大竹25試合10勝10敗
▽敗 小山9試合1敗
このニュースの写真
巨人0-4広島 大竹、2年連続2桁勝利
広島の大竹が7回無失点の好投で2年連続の2桁勝利をマークした。打線は一回にキラの2点中前打で先制し、九回は石原と代打岩本の適時打で2点を加えた。巨人は淡泊な攻撃で零敗を喫し、6回2失点の小山を援護できなかった。
◇セ・リーグ
巨人-広島最終戦(巨人14勝8敗2分、14時1分、東京ドーム、44265人)
広 島200000002-4
巨 人000000000-0
▽勝 大竹25試合10勝10敗
▽敗 小山9試合1敗
このニュースの写真
広島の大竹は左太もも裏をつりながら、7回を無失点。気迫で巨人打線を抑え込み「ピンチばかりだったが、気合を入れて投げました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
2年連続4度目の2桁勝利。チームで10勝到達は前田健(15勝)、野村、バリントン(ともに11勝)に続く4人目。球団では1987年以来、26年ぶりに“2桁勝利カルテット”が誕生した。「周りからうるさくいわれていた。そういう形になってよかった」と喜んだ。
4人の2桁勝利投手の存在は、クライマックスシリーズ(CS)で先発投手が4人いるということでもある。CS進出が決まっている巨人と阪神の2桁勝利はそれぞれ3人。短期決戦でこの差は決して小さくない。また巨人には8勝14敗2分けで終わったが、9月は5勝2敗と苦手意識も薄れている。
野村監督は「まだ自分たちの目標がある。しっかり戦う」と表情を引き締めた。残り3試合。借金を完済し、堂々と初のCSに挑む。(森本利優)
このニュースの写真
2013年09月30日
今日のコラム
9月30日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
感謝する心
今日の社会においては、われわれはどんなに力んでみたところで、ただ一人では生きてゆけない。やはり親兄弟はじめ多くの人びと、また人ばかりでなく、周囲に存する物や環境、さらには自分たちの祖先や神仏、自然の恵みのもとに暮らしている。そういうものに対して、素直に感謝する心を持つということは、人としていわば当然のことであり、決して忘れてはならない態度だと思う。
もしそういう感謝の心を持たないということになるならば、お互いの生活はきわめて味気ない殺伐としたものになるであろう。常に感謝の心を持って接してこそ、他人の立場も尊重して行動するということも可能になってくる。
2013年9月29日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
筆洗
▼ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が『ア・リビング・ゴッド』(生き神)として称賛し、世界に知らしめた日本人がいた。紀州の広村(現和歌山県広川町)に生まれた浜口梧陵(ごりょう)だ
▼本家の醤油(しょうゆ)醸造業(現・ヤマサ醤油)の家督を継いだ梧陵は帰郷中の安政元(一八五四)年、大津波に遭う。夜間、逃げ遅れた人々を誘導するために、貴重な稲むらに火を放ち、避難の目印にして多くの人命を救った
▼ハーンの書いた物語を基にした「稲むらの火」は、戦前の小学国語読本に採用された。東日本大震災の後には六十四年ぶりに小学校の教科書に復活したが、梧陵の真骨頂は震災後の行動だろう
▼「住民百世の安堵(あんど)を図る」。千五百両の私財を投じ、家や職を失った住民に賃金を与え、高さ五メートル、長さ六百メートルの防波堤を四年かけて築き、村民の離散を防いだ
▼感謝を込め「浜口大明神」を祀(まつ)ろうとすると、「神にも仏にもなるつもりはない」と村民を叱りつけたという。四メートルの津波が襲った一九四六年の昭和南海地震では、堤防により流失家屋は二軒にとどまった
▼町では毎年、津浪祭(つなみまつり)が開かれる。国指定史跡になった「広村堤防」は今、大きく育った樹木に覆われ、自然の中に溶け込んでいる。津波の被害は三陸地方だけではない、と堤防は教えてくれる。同時にこの地震列島に原発を林立させる愚かさにも気づかせてくれる。
2013年9月30日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)
天声人語
▼無慈悲な台風が過ぎると、秋がやってきた。雨風が磨いていったような空に中秋の名月が光る。餅つきウサギの影も際だった9月の言葉から
▼人工物として初めて太陽系を出たボイジャー1号は、異星人に人類を紹介するレコードを積んでいる。その中のバッハの曲は宇宙物理学者の佐治晴夫さん(78)が提案した。悠久の宇宙と人間を比べ、「一人の人生の中で完結できないことを背負いながら人は生きている、とボイジャーは教えてくれる」
▼花札、かるたの店だった任天堂を世界的なゲーム機メーカーに育てた前社長の山内溥(ひろし)さんが85歳で亡くなった。「人間目先のことすら分からない。世の中は夢にも思わないほど変わる」。そして「人と同じことをしてたらあかん」。天に星あれば、地には人間の営みが
▼長編アニメ映画『風立ちぬ』を作ったスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さん(65)が、世の中の空気を案じて言う。「戦争に反対することがこんなに常識じゃなくなっているとは知らなかった」。この映画を公開して本当によかった、と
▼福島県北部沖で試験操業が再開され、漁業者が船を出した。船長の三春智弘さん(54)は「放射能が少しでも検出されたら、俺も取った魚を孫には食わせられねえ。漁師がだよ」
▼涙が出ないタマネギを開発した今井真介さん(56)が、イグ・ノーベル賞の授賞式で笑いを誘った。「これまで涙を流してくれたみなさんに感謝したい」。本物のノーベル賞の発表も近い。さて日本人は。
2013年09月29日
今日のコラム
9月29日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
商品はわが娘
私どもが日々扱っている商品は、言うなれば永く手塩にかけたわが娘のようなものだと思います。ですから商品をお買いあげいただくことは、自分の娘を嫁にやることであり、お得意先はかわいい娘の嫁ぎ先だとも言えましょう。
そう考えると、その商品が十分お役に立っているかどうか心配になって、ちょっと様子を見てみようという気が起きてくるのではないでしょうか。
そういう思いで日々仕事に取り組んでいるならば、お得意先との間に単なる商売を越えた、より深い信頼開係、力強い結びつきが生まれてくると思います。お互い商品を自分の娘というほどに考えているかどうか、改めて考え直してみたいものです。
筆洗
2013年9月28日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
▼珍しい写真を見た。出征前に書いた小説『糞尿譚(ふんにょうたん)』で昭和十三年に芥川賞を受賞した火野葦平が、中国の杭州で評論家の小林秀雄から正賞の懐中時計を受け取るところが写されている。異例の「陣中授与式」の写真は、葦平の出身地である北九州市若松区の資料館にある
▼受賞を機に陸軍報道部に配属された葦平は『麦と兵隊』など兵隊三部作を書き、国民的作家になる。戦後は一転して戦争に協力したと批判を浴びた。ベストセラー『花と竜』を書いたが、五十三歳の時に自ら命を絶った
▼同じ北九州出身の松本清張さんが、芥川賞を受賞したのは葦平に遅れること十五年。「賞に殺されないやうにして頂きたい」と先輩からお祝いの手紙をもらった清張さんは、八十二歳で亡くなるまで四十一年間で千の作品を発表した
▼歴史、推理小説、現代史の闇に挑むノンフィクション、古代史…。創作は次々と広がったが、遅咲きの苦労人らしく地に足が着いた生活者の視点を貫いた
▼十五年前、小倉城址(じょうし)の隅にできた記念館は今月、入館者が百二十万人を超えた。大衆に愛された国民的作家らしい
▼二十五日付の小欄で松平康隆さんが「一人時間差攻撃」を清張さんの小説『点と線』から着想を得たと書いたのは「時間差攻撃」の間違いでした。一人時間差は森田淳悟選手の発想です。トリックに惑わされたみたいで面目ない。
2013年9月29日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)
天声人語
▼実りの季節に、こんな詩句が思い浮かぶ。〈秋になると/果物はなにもかも忘れてしまつて/うつとりと実(み)のつてゆくらしい〉。八木重吉の「果物」の全文である。そうした果物のひとつリンゴの甘みに、温暖化が一役買っているという記事が、少し前の本紙に載っていた
▼代表的な品種「ふじ」の長野県産の場合、30年間で酸の含有量が15%減り、糖度が5%増えた。この間に産地の平均気温は1度ほど上昇していて、その影響なのだという
▼甘く熟れたリンゴには頬がゆるむ。けれど地球温暖化の実情と将来の予測を聞けば、そうも言っていられない。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の6年ぶりの報告は、甘い楽観を吹き飛ばす
▼平均気温の上昇は、今世紀末の最大予測が4・8度だという。そうなれば果物も、夢見心地で太ることはできまい。海面は上昇して低地は水没し、異常気象が人を襲う。高温障害など農業の被害も小さかろうはずがない
▼地球をリンゴにたとえれば、皮のような大気に球体が包まれているイメージだ。温室効果で悪玉視される二酸化炭素だが、もしゼロなら、地球の平均気温は零下18度ぐらいに下がってしまうそうだ。微妙なバランスに守られて、多彩な生命も、人間の文明も、今ここにある
▼一昨日の報告は、温暖化は人間の活動の影響だとほぼ断定している。皮が損なわれれば果実は傷(いた)む。地球も同じではないか。二つとはない星の、壊れやすさへの想像力がいよいよ欠かせない。
2013年09月28日
広島・前田智、引退表明
広島・前田智、引退表明 24年目「やっと終わったか、と」
プロ野球広島の前田智徳外野手(42)が27日、広島市のマツダスタジアムで記者会見し、24年目の今季限りでの現役引退を表明した。「言葉は悪いが、やっと終わったかという感じ。重圧というか、そういうものから解放されてほっとしている」と話した。
前田智外野手は1990年に熊本工高からドラフト4位で広島入り。走攻守三拍子そろったプレーを武器に主力に成長し、91年にセ・リーグ優勝に貢献した。95年の右アキレスけん断裂の大けがを経て2007年には通算2千安打を達成した。
近年は代打の切り札で活躍したが、今季は4月に死球で左手首を骨折し、戦列を離れていた。
このニュースの写真
2013年09月28日
今日のコラム
9月28日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
組織や地位にとらわれない
今日、企業界、名企業の間における競争というものは、非常に激烈なものがある。この激しい競争において、瞬間を争う大事な事柄を報告するいわば非常の場合に、何としてもまず直接の上司に言わねばならないんだとか、やはり組織を通じて処理しなければ叱られるんだとか言っていたのでは、競争に負けてしまうようなこともあろう。
事の順序としては、もちろん直接の上司の人にまず言うべきではあるけれども、どうしても急を要する場合は、組織や他位にとらわれず、即刻処理してゆくことが大切だと思う。
何か事あるときには、企員が打てば響くような素早さで活動しなければいけない。
筆洗
2013年9月27日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
▼筑波大学で都市計画史を教える松原康介さん(40)は、二〇一一年三月十一日を、シリアの首都ダマスカスで迎えた。大震災が起きたことをホテルのテレビで知り、帰国の途についた。シリアで内戦の発火点となる民主化デモが起きたのは、その直後だ
▼松原さんがシリアを訪れていたのは、日本では長く忘れられていた、ある建築家の足跡を掘り起こすためだった。番匠谷堯二(ばんしょうやぎょうじ)さん。一九九八年に六十八歳で逝去したこの建築家こそは、ダマスカスをはじめとした中東各地の都市計画を担った人物である
▼十五歳で終戦を迎えた番匠谷さんは、日本が戦禍からの復興の熱に満ちていた時代に建築の道に入った。若くして建築界の巨匠ル・コルビュジエにその才能を認められて渡仏し、都市計画の専門家として活躍するようになる
▼「彼の人生には戦争がつきまとっていた」と、松原さんは言う。六〇年代にはレバノンの首都ベイルートの都市整備に力を尽くしたが、街は内戦で破壊された。都市基本計画を描いたダマスカスもアレッポもシリア内戦で荒れ果ててしまった
▼だが、無に帰した訳ではない。松原さんは今、東北の被災地の復興計画に携わりつつ、シリアを再訪する日を待っている
▼「いつの日になるか、何から手を付けていいかも分からないが、大震災の復興の経験を、シリアで生かす日がきっと来るはずです」
013年9月28日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)
天声人語
▼横山秀夫さんの粒ぞろいの作品のなかでも、短編「動機」はひときわ光る。警察手帳の大量紛失という事件の顛末(てんまつ)を描く。引き締まった筋立てに厚みを与えているのが、主人公とその父との関係だ
▼親子2代の警察官。母の死を機に父の心は壊れた。いまは言葉も表情も失い、「土塊(つちくれ)」のようになって閉鎖病棟にいる。息子が会いに行くと、父は看護師に声を発する。「やっ」。彼女は「そうですよね、嬉(うれ)しいですよねえ」と父に返す
▼この面会を父が喜んでいるという「意訳」に、息子は戸惑う。看護師にわかることが、めったに来ない息子には理解できない。心を病んだお年寄りに寄り添うことの難しさやつらさが、読者の胸に迫る。それが現実の世界で、まして在宅でとなれば、家族の苦労は筆紙に尽くせまい
▼先月、介護にかかわる厳しい判決が出た。認知症の91歳の男性が徘徊(はいかい)し、線路内で列車にはねられ亡くなった。この事故でダイヤが乱れ、JRに損が出た。裁判所は男性を世話していた妻らに責任があるとし、720万円を払えと命じた
▼きのうの本紙東京本社版などの生活面が報じている。男性が外に出たのは、妻らが目を離したわずかな間だった。見守りを怠った、と判決はいう。しかし、人間だれしも一瞬の隙はある。負わされる責任が重すぎないか
▼「動機」の幕切れ、「やっ」は嬉しいという意味だと話す主人公に、妻は「そんなの、ずっと前から」知っていたと答える。小説のなかでは救いが訪れるのだが。
2013年09月27日
今日のコラム
二代目は熱意で勝負
先代が築いた基盤を受け継ぎ、若い二代目の人が社長に就任する場合、それなりのむずかしさが当然あると思います。
そこで、一つの行き方としては、まず、会社の古くからいる先輩の人に「私はこう思っているのだがどうでしょう」と、うるさいほど熱心に相談をもちかけていくことだと思います。そうしていけば、その熱心さが必ず相手に伝わり、信頼感を生むと思います。また、そういう熱意にあふれた姿に対しては、社員が頼もしさを感じて自然と助けてくれるようになります。ですから、そのような腹の底からの熱意を持ちうるかどうか、それが二代目社長としての勝負の一つの分かれ目である、という気がします。
筆洗
2013年9月26日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
▼人気時代小説シリーズ『みをつくし料理帖(ちょう)』の作者・高田郁(かおる)さんは中学時代にいじめを受けた
▼教師の「一番気にくわんのはお前や」という暴言がきっかけだった。いじめで負傷し入院しても、学校は知らんぷり。死の誘惑から逃れえたのは、病院で子を失った親の姿を目にしたからだ
▼いじめの体験は、自己否定の念として高田さんを苛(さいな)み続けた。だが、十年ほど前に偶然、かつて暴言を吐いた教師が無銭飲食などで逮捕されたという記事を目にする。自分を苦しめたのはその程度の人物だった…そんな思いとともに、いじめの呪縛が解けたという(『晴れときどき涙雨』集英社)
▼愛知県一宮市の中学で受けたいじめの傷に苦しむ二十三歳の女性は、市を相手に裁判を闘うことで呪縛を断ち切ろうとした。被害を訴えても、妄想だと言われた。見捨てられたと感じ続け、自殺未遂を繰り返した
▼きのうようやく、裁判所がいじめがあったと認めた。電話で結果を聞いた女性は声を詰まらせつつ、言ったという。「いじめられて苦しんでいる子がいればどうか死なないでほしい。生きていれば認めてもらえるチャンスもある」
▼高田さんもこう呼び掛けている。<どうか死を選ぶ前に、あなたを苦しめた相手を見返す道を歩いて欲しい。いじめた相手への一番の復讐(ふくしゅう)は、あなたが真っ当な人生を歩いて、幸せになることだ>
2013年9月27日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)
天声人語
▼公務員のことを戦前は官吏(かんり)といった。そのあるべき姿を「吏道(りどう)」という。故後藤田正晴(ごとうだまさはる)氏は政界に転じる前に警察庁長官や事務方トップの官房副長官をつとめた。内務省に入った時に役人の心構えを教わったという。中国の古典にある言葉だ
▼〈爾(なんじ)の俸(ほう) 爾の禄(ろく)は/民(たみ)の膏(こう) 民の脂(し)なり/下民(かみん)は虐(しいた)げ易(やす)きも/上天(じょうてん)は欺(あざむ)き難(がた)し〉。お前がもらう給料は人々の払う税金、つまりは汗と脂(あぶら)の結晶である。それを忘れて人々を虐げるなら天罰が下るぞ、と
▼後藤田氏は後年、「この教えを再び」と説いた。次々と起こる後輩官僚らの不祥事に怒ってのことだ。自分が国を動かしているという自負は、ともすれば過信や思い上がり、国民を見下す高慢に転じる
▼残念ながら氏の思いは生かされないままだ。このところも高級官僚のあきれるようなふるまいが続く。経産省のキャリアが匿名のブログに暴言を書き込んでいた。被災地は「もともと、ほぼ滅んでいた」「復興は不要だ」とはいかなる了見か
▼「じじぃばばぁ」だの、「死ねばいいのに」だの、人を蔑(さげす)む口汚さに驚く。復興庁の幹部がツイッターで市民団体のことを「左翼のクソども」と罵倒し、処分されたばかりである。こうした悪意や敵意はどこから出てくるのだろう。よほどの鬱屈(うっくつ)が彼らの心に潜んでいるのか
▼エリート官僚たるもの頭の回転が速いだけでは足りない。それが後藤田氏の持論だった。人間的な幅や魅力、そしてゆとりも必要だ、と。吏道の立て直しは容易ではない。
2013年09月26日
昨日のカープ 勝ちましたよ
広島が16年ぶりAクラス 中日下す
広島が16年ぶりのAクラスを決めた。打線は八回、エルドレッドの浅尾からの13号2ランで均衡を破った。投手陣は3人で無失点。7回を投げたバリントンは11勝目。中日は12年ぶりのBクラスが確定。広島戦は10年ぶりの負け越し。
◇セ・リーグ
中日-広島22回戦(広島13勝9敗、18時、ナゴヤドーム、2万986人)
広 島000000020-2
中 日000000000-0
▽勝 バリントン28試合11勝9敗
▽S ミコライオ54試合2勝4敗27S
▽敗 浅尾34試合2勝3敗1S
▽本塁打 エルドレッド13号(2)(浅尾)
このニュースの写真
2013年09月26日
今日のコラム
9月26日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
真剣に取り組む
大相撲は相変わらずの人気である。私はその勝負が一瞬の間に決まるというところが好きである。力士の人たちは、その一瞬の勝負のために、毎日朝早くから夜おそくまで文字通り血のにじむような鍛練をし、稽古にはげんでいる。そしてその成果を土俵の上で一瞬の間に出し尽そうというわけだ。
われわれも、いま自分の担当している仕事を本業として、これに打ち込んでいるだろうか。大相撲の人気というものの裏には、日夜稽古にはげむ力士の姿があることを思って、われわれもまた、自分の人生、自分の本業というものに対して日々真剣に取り組んでゆきたいものである。
筆洗
2013年9月25日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
▼ジャンプすると見せ掛けて、遅れて跳び上がる-。世界をあっと驚かせ、ミュンヘン五輪でバレーボール日本男子代表が金メダルを獲得する武器となった「一人時間差攻撃」は、松平康隆監督が松本清張さんの小説『点と線』から着想した
▼東京駅十三番線の横須賀線ホームから十五番線の博多行き夜行列車「あさかぜ」を見通せる四分間が犯罪トリックの焦点だった。時間の「ずれ」を応用できないか、と松平さんは考えた
▼発着時刻の遅れが少ない日本の鉄道ならではの秘話だが、信頼を裏切る不祥事が発覚した。JR北海道が線路の「ずれ」を把握しながら、放置していた問題である
▼きっかけは今月十九日の貨物列車の脱線事故だった。昨年の定期検査でレール幅の異常を把握していたのに放置していたことが判明。過去の整備記録を点検した結果、放置していたのは計九十七カ所に
▼乗客の命を預かる鉄道会社としては、絶対にあってはならないことだ。特急列車の出火などのトラブルが相次ぎ、JR北海道は秋の観光シーズンの乗客離れが予想されていた。怖くて乗れないという声が出るのも当然だ
▼尼崎JR脱線事故のように、人命が失われる大惨事が起きても不思議ではなかった。社外の目も取り入れ、企業の体質自体に切り込まなくては出直すことは不可能だ。修正が必要なのは、社会常識とのずれである。
2013年9月26日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)
天声人語
▼がっつり」食べる、という言い方が広がっている。かつてなら、しっかりとか、がつがつとか言ったものだろう。本紙の過去の記事を調べると108回登場している。最初は02年で、驚いたことに「がっつり化粧して……」とあった
▼若い人のまねをして使いたいとは思わないが、日本国語大辞典によれば、この言葉自体は新しくない。以前はがっくりという意味で使われていたらしい。九州の方言では、ぴったりとか、ちょうど、である
▼文化庁の国語世論調査がおととい発表された。新しい言い回しの広がりも調べている。「ざっくり」とした説明、は7割が聞いたことがあり、4割弱が使ったことがあった。「衣服などを無造作に着ているさま」との語釈もあるから、まったく見当外れの応用ともいいにくい
▼パソコンが「さくさく」動く、は認知度が低かったが、使う人は使う。大辞典いわく「水などが滞りなく軽快に流れるさま」。やはり原義の範囲内か。この二つの副詞の用法、言葉の乱れとして目くじらを立てるほどのものなのかどうか
▼言葉は世につれ。伝統は守りたいが、あらがえない変化もある。小言をいう人がいて、取りなす人がいる。そのへんの立ち位置が絶妙なのが、エッセイスト山口文憲(やまぐちふみのり)さんの『若干ちょっと、気になるニホン語』だ
▼若い人がよく使う合いの手「ほんとですか」について。目上に対する一種の丁寧語なのになぜか気に障る。〈小声で抑揚もつけずにボソッと〉言うからだ、と。確かに。
2013年09月25日
昨日のカープ 勝ちました
中3-5広 広島が逆転勝ち
広島が逆転勝ち。2-3の七回に丸の適時三塁打で同点とし、続く菊池が勝ち越し打を放った。八回にはエルドレッドの12号ソロで加点。野村は6回3失点で11勝目を挙げた。中日は一回に3点を先制したが、逃げ切れなかった。
◇セ・リーグ
中日-広島21回戦(広島12勝9敗、18時1分、ナゴヤドーム、20057人)
広 島011000210-5
中 日300000000-3
▽勝 野村22試合11勝6敗
▽S ミコライオ53試合2勝4敗26S
▽敗 浅尾33試合2勝2敗1S
▽本塁打 エルドレッド12号(1)(マドリガル)
このニュースの写真
2013年09月25日
今日のコラム
9月25日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
信賞必罰
“信賞必罰”すなわち、罰すべき罪過ある者は必ず罰し、賞すべき功ある者は必ず賞せよということ、これは人間が存在するかぎり、程度の差はあっても絶対に必要なことであろう。これが行なわれない国家社会は、次第に人心が倦み、やがては必ず崩壊してしまうだろう。国家だけではない。会社、集団、家庭どこにおいても、これは決してないがしろにされてはいけないことだと思う。
ただ、ここで大事なことは、信賞必罰といっても、常に適時適切でなければならないということである。これは微妙にして非常にむつかしいことで、これが当を得なかったならば、かえって事を誤ってしまうことになる。
筆洗
2013年9月24日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
▼七年前に亡くなった茨木(いばらぎ)のり子さんに「聴く力」という詩がある。<ひとのこころの湖水/その深浅(しんせん)に/立ちどまり耳澄ます/ということがない/風の音に驚いたり/鳥の声に惚(ほう)けたり/ひとり耳そばだてる/そんなしぐさからも遠ざかるばかり>
▼わが父祖たちは鳥の言葉が分かる頭巾をかぶり、樹木や子どもの病気を治した「聴耳(ききみみ)頭巾」の民話を持つ。<その末裔(すえ)は我がことのみに無我夢中/舌ばかりほの赤くくるくると空転し/どう言いくるめようか/どう圧倒してやろうか>
▼自分にしか関心がなく、他人を言い負かすことに懸命な輩(やから)ばかりだ。<だが/どうして言葉たり得よう/他のものを じっと/受けとめる力がなければ>
▼インターネットの普及で、言論空間は攻撃的で言いっ放しの傾向が強まり、対話が成立しないことも多くなっている。その象徴が街の中で民族差別をがなり立てるヘイトスピーチだ
▼「韓国人を殺せ」などと連呼する恥ずべきヘイトスピーチに反対する大行進が一昨日、東京・新大久保などであり、約二千人が参加した。「差別はやめよう。一緒に生きよう」と人種・民族の違いや社会的弱者に向けられるすべての差別に反対の声を上げた
▼ハングルの美しさや奥深さにひかれた茨木さんは五十歳で学び始め、韓国の現代詩を翻訳した。ご健在だったら、どんな言葉を紡いでいただろう。
2013年9月25日天声人語(CCN*朝日新聞デジタル)
天声人語
▼そのイチョウ並木は数々のテレビドラマのロケ地になってきた。見覚えのある方も多いだろう。東京・神宮外苑の絵画館に向かって真っすぐ伸びる通りである。都会の景色として指折りといえる
▼並木から見れば絵画館の左奥に、国立競技場はある。7年後の東京五輪に向けて建て替えられ、8万人が入れる巨大施設となる。「『いちばん』をつくろう」。日本人が誇りに思えるような新競技場をめざすという
▼五輪が来ることの意義は深いとしても、そこまでの大きな建物が必要なのだろうか。今の計画に世界的な建築家が疑問を投げかけている。幕張メッセなどの作品で知られる槇文彦(まきふみひこ)さん(85)だ。きのうの本紙文化面で思いを語った
▼緑が豊かで歴史的な遺産でもある外苑の敷地は限られており、ふさわしくない。コストも高い。「五輪のためなら、どんなにお金をかけてもいいと錯覚している」。この問題をより多くの人に知ってほしい、というのがそのメッセージだ
▼槇さんの問いは新競技場の是非を超えて重い。日本建築家協会の機関誌に寄せた一文で、欧州での経験を紹介している。ある街で音楽ホールを建てようとしたところ、コンペの最優秀案が市民投票で却下された。別の街では行政が修復を渋った劇場を市民の声が救った例もある
▼日本は果たしてそのような成熟した市民社会だろうか、と槇さん。これを機に、今からでも説明と議論の活発な循環を生み出したい。そうなれば五輪の意義はより大きくなるはずだ。