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kazu
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東京から奈良に越してきました。
奈良市に住んでいます。

2013年09月29日

今日のコラム


9月29日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

商品はわが娘

 私どもが日々扱っている商品は、言うなれば永く手塩にかけたわが娘のようなものだと思います。ですから商品をお買いあげいただくことは、自分の娘を嫁にやることであり、お得意先はかわいい娘の嫁ぎ先だとも言えましょう。

 そう考えると、その商品が十分お役に立っているかどうか心配になって、ちょっと様子を見てみようという気が起きてくるのではないでしょうか。

そういう思いで日々仕事に取り組んでいるならば、お得意先との間に単なる商売を越えた、より深い信頼開係、力強い結びつきが生まれてくると思います。お互い商品を自分の娘というほどに考えているかどうか、改めて考え直してみたいものです。



筆洗

2013年9月28日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)

▼珍しい写真を見た。出征前に書いた小説『糞尿譚(ふんにょうたん)』で昭和十三年に芥川賞を受賞した火野葦平が、中国の杭州で評論家の小林秀雄から正賞の懐中時計を受け取るところが写されている。異例の「陣中授与式」の写真は、葦平の出身地である北九州市若松区の資料館にある

▼受賞を機に陸軍報道部に配属された葦平は『麦と兵隊』など兵隊三部作を書き、国民的作家になる。戦後は一転して戦争に協力したと批判を浴びた。ベストセラー『花と竜』を書いたが、五十三歳の時に自ら命を絶った

▼同じ北九州出身の松本清張さんが、芥川賞を受賞したのは葦平に遅れること十五年。「賞に殺されないやうにして頂きたい」と先輩からお祝いの手紙をもらった清張さんは、八十二歳で亡くなるまで四十一年間で千の作品を発表した

▼歴史、推理小説、現代史の闇に挑むノンフィクション、古代史…。創作は次々と広がったが、遅咲きの苦労人らしく地に足が着いた生活者の視点を貫いた

▼十五年前、小倉城址(じょうし)の隅にできた記念館は今月、入館者が百二十万人を超えた。大衆に愛された国民的作家らしい

▼二十五日付の小欄で松平康隆さんが「一人時間差攻撃」を清張さんの小説『点と線』から着想を得たと書いたのは「時間差攻撃」の間違いでした。一人時間差は森田淳悟選手の発想です。トリックに惑わされたみたいで面目ない。



2013年9月29日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)

天声人語

▼実りの季節に、こんな詩句が思い浮かぶ。〈秋になると/果物はなにもかも忘れてしまつて/うつとりと実(み)のつてゆくらしい〉。八木重吉の「果物」の全文である。そうした果物のひとつリンゴの甘みに、温暖化が一役買っているという記事が、少し前の本紙に載っていた

▼代表的な品種「ふじ」の長野県産の場合、30年間で酸の含有量が15%減り、糖度が5%増えた。この間に産地の平均気温は1度ほど上昇していて、その影響なのだという

▼甘く熟れたリンゴには頬がゆるむ。けれど地球温暖化の実情と将来の予測を聞けば、そうも言っていられない。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の6年ぶりの報告は、甘い楽観を吹き飛ばす

▼平均気温の上昇は、今世紀末の最大予測が4・8度だという。そうなれば果物も、夢見心地で太ることはできまい。海面は上昇して低地は水没し、異常気象が人を襲う。高温障害など農業の被害も小さかろうはずがない

▼地球をリンゴにたとえれば、皮のような大気に球体が包まれているイメージだ。温室効果で悪玉視される二酸化炭素だが、もしゼロなら、地球の平均気温は零下18度ぐらいに下がってしまうそうだ。微妙なバランスに守られて、多彩な生命も、人間の文明も、今ここにある

▼一昨日の報告は、温暖化は人間の活動の影響だとほぼ断定している。皮が損なわれれば果実は傷(いた)む。地球も同じではないか。二つとはない星の、壊れやすさへの想像力がいよいよ欠かせない。  

Posted by kazu at 06:18Comments(0)