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kazu
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東京から奈良に越してきました。
奈良市に住んでいます。

2013年12月13日

今日のコラム

☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月13日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

命をかける

「人多くして人なし」という言葉を、昔ある先輩から聞いたことがある。考えてみると、会社経営においても普通の状態では、間に合う人は大勢いる。ところがさて、大事に臨んで間に合う人はというと、きわめて少ないものである。

 では、どういう人が大事のとき役に立つか。その道の知識とか経験が大きな比重を持つことは当然だが、ただそれだけではダメのように思う。その上に何が必要かというと、「生命を賭す」気構えである。と言っても今日ではほんとうに命を捨てるということはきわめて少ないが、いざというときには「命をかけて」という気構えを、いつの場合でも持っている人が、ほんとうに大事に役立つ人だと思うのである。


【コラム】筆洗

2013年12月12日東京新聞TOKYOWeb

▼苦労の末に一つの作品が完成した。それが頭から否定されたらどんな気持ちになるか。積み木を崩された子どもは泣き叫ぶだろう。大人でもふてくされたくなる

▼花巻東高校の千葉翔太外野手を覚えているだろうか。夏の甲子園。ファウルで粘って粘って出塁する小柄な左打者といえば思い出すかもしれない。準決勝で花巻東は延岡学園に敗れた。あの日、千葉君は過呼吸になるほど号泣していた。四カ月後の千葉君はふてくされてなんていない。実に生き生きしていた

▼準決勝の直前、あの「カット打法」はファウルを意図して打っていると禁止されてしまった。一五六センチの千葉君が自分で考え、長年、苦労して磨いてきた技術だった

▼牛乳をどんなに飲んでも身長は伸びなかった。パワーのない自分の仕事はとにかく出塁することと心に決めた。「三遊間に強いゴロを打つことを心掛ければ、安打になる可能性が高い。悪くてもファウルになる」。その技術が否定されてしまった。どんなにくやしかったことか

▼「落ち込まなかったです。それがルールなら仕方がない。それに禁止されてもヒットを打つ自信があったんです」という。号泣は自分のことではなく「チームが負けたから」。心配はいらなかったか

▼日大に合格した。野球を続ける。「実力が上がればプロにも」。千葉君は今も牛乳を飲み続けているそうだ。


☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆

  

Posted by kazu at 07:33Comments(0)

2013年12月12日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月12日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

呼びがける

 自分が商売をしていて“これは良い品物だ。使えばほんとうに便利だ”というものをみつけたら確固とした信念を持って、お客さんに力強く呼びかけ、訴えるということが大事です。そういう呼びかけをするならば、お客さんもおのずとその熱意にほだされ、一度使ってみようかということになる。その結果、非常に喜ばれ、“なかなか熱心だ”ということで信頼が集まり、自然商売も繁昌していくことになります。

 要はそういう呼びかけを喜びの気持を持って行なうこと、そこにこそお客さんにも喜ばれ、世のため人のためになる真の商売を成功させる一つの大きなカギがあるのではないでしようか。


【コラム】筆洗

2013年12月11日東京新聞TOKYOWeb

▼遅筆堂」の名もあった劇作家の井上ひさしさんは推敲(すいこう)を重ねた結果、締め切りを守れないこともあったという。聞くたびに笑ってしまう話がある

▼明日は公演初日なのに井上さんから台本が送られてこない。役者たちは稽古場で待つしかない。明け方近くになってようやくファクスが届いた

▼みんなで必死になってせりふを頭に入れ、初日をなんとか終えた。へとへとである。ふと客席を見ると井上さんが何か叫びながら手を振っている。感動して喜んでいるのだろうと思ったら、井上さんはこう叫んでいたのだ。「おおい、もっといいのが書けたぞ!」

▼役者たちが呆然(ぼうぜん)とする姿が浮かんでくる。またやり直し。締め切りは守らなくてはならないが、井上さんにとってはより良い作品をつくることの方がよほど大切だった

▼どうも政治は井上さんとは、逆のようだ。特定秘密保護法の審議は議論を深め内容を見直すことよりも臨時国会での成立という締め切りが、最優先された。安倍晋三首相は「もっと丁寧に時間を取って説明すべきだったと反省している」と語ったが、むなしい限りだ

▼政治に速度は大切で、そのために締め切りは必要だが、内容が二の次では困る。税制改正、環太平洋連携協定(TPP)交渉など時間が迫る課題が続く。粘ってより良い内容を。時間に間に合わせるだけの台本なら観客は喜ばない。


☆ 寒くなりましたが、今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆
  

Posted by kazu at 07:38Comments(0)

2013年12月11日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月11日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

持ち味を生かす

 家康は日本の歴史上最もすぐれた指導者の一人であり、その考え方なり、業績に学ぶべきものは多々ある。しかしだからと言って他の人が家康の通りにやったらうまくいくかというとそうではない。むしろ失敗する場合が多いと思う。と言うのは、家康のやり方は家康という人にしてはじめて成功するのであって、家康とはいろいろな意味で持ち味の違う別の人がやっても、それはうまくいかないものである。

 人にはみなそれぞれに違った持ち味がある。一人として全く同じということはない。だから偉人のやり方をそのまま真似るというのでなく、それにヒントを得て自分の持ち味に合わせたあり方を生み出さねばならないと思う。

【コラム】筆洗

2013年12月10日東京新聞TOKYOWeb


▼一九四一(昭和十六)年十二月八日(ハワイ時間は七日)の真珠湾攻撃の戦果説明図がニューヨークでの競売で約四千三百万円で落札されたという

▼「トラ・トラ・トラ」を打電した淵田美津雄中佐が昭和天皇への説明に際して使用した図と聞く

▼変な取り合わせだが、同じ競売でボブ・ディランのエレキギターがその二倍を超える約九千九百万円で落札された。ロック史上、ひときわ輝く存在で、ノーベル文学賞の有力候補とはいえ、すごい価格に驚いた

▼あのエレキだなと分かった人もいるだろう。一九六五年七月、ニューポート・フォーク・フェスティバルに出演した時、ディランはこのエレキを持って登場し、観客に「裏切り者」と厳しく批判された

▼エレキがなぜ怒りの対象になったか。ベトナム反戦運動が高まりつつあった当時、フォークソングは抵抗のための音楽だった。その中心にいたディランがロックの象徴といえるエレキを持つのは「商業主義に身を売る許し難い行為」(広田寛治著『ロック・クロニクル』)で裏切りだった

▼ディランの「転向」は成功し、その後のロックの隆盛につながる。あのエレキにはそんな物語がある。例の戦果説明図には「軍極秘」と赤い字で記されている。かつての極秘が歴史の「価値」で大負けした? なんだか特定秘密保護法をディランに皮肉られた気がしなくもない。


☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆

  

Posted by kazu at 06:43Comments(0)

2013年12月10日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月10日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

限度を越えない

 社会には、いわゆる常識というものがあります。そしてその常識に従って、ある一定の限度というものがあるはずで、たとえば、お金を貯めることも結構なら使うのも結構ですが、その限度を越えて吝嗇であったり、また金使いが荒く、借金だらけであるということでは、世間が承知しません。やはり、収入の範囲において、ある程度使うということが許されるわけで、これを越すと信用問題が起こってくることになります。

 何をするにも、その限度を越えないように、お互いに十分注意し合い、行き過ぎたことは遠慮なく忠言し合って、おのおの責任感を持ってやっていくことが望ましいと思うのです。

筆洗は新聞お休みです。

☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆
  

Posted by kazu at 06:16Comments(0)

2013年12月09日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月9日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

世界に誇れる国民性

 同じ日本人でも細かくみれば、考え方や性格など実にいろいろな人がいるわけですが、しかしまた一面には、日本人には日本人としての共通の特性というか、日本人独特の民族性、国民性というものがやはりあるように思います。日本独特の気候や風上の中で長い間過ごしているうちに、たとえば日本人特有の繊細な情感というようなものが、しだいに養われてきたと言えるでしよう。

 日本人の国民性のなかにも、反省すべき点は少なくありませんが、とくに勤勉さとか、器用さとか、恵まれた気候風土と長い歴史伝統によって養われてきたこういう特性には、世界にも大いに誇り得るものがあるように思うのです。

【コラム】筆洗

2013年12月8日東京新聞TOKYOWeb

▼ルビッチならどうする」。映画「アパートの鍵貸します」などのビリー・ワイルダー監督(一九〇六~二〇〇二)はこんなメモを壁に張ってアイデアを練っていたという。それほどまでにドイツ出身で「ニノチカ」などのエルンスト・ルビッチ監督を尊敬していた。「あのメモを絶えず見つめていた。ルビッチならばどう見せる」

▼あの人ならどう書くか。明治大正期のジャーナリスト宮武外骨(みやたけがいこつ)(一八六七~一九五五)を登場させたい

▼痛烈な権力批判の人。不敬罪などで入獄四回、罰金、発禁など二十九回。反骨の人といえば聞こえはいいが、相当な変人だったそうだ

▼外骨が編集した「滑稽新聞」の記事を引用する。一九〇四(明治三十七)年三月に掲載。日露戦争当時の軍の情報統制を皮肉っている

▼<今の○○軍○○事○○当○○局○○○者は○○○○つ○ま○ら○ぬ○○事までも秘密○○秘密○○と○言う○て○○新聞に○○○書○か○さぬ○○事に○して○いるから○○新聞屋○○は○○○聴いた○○事を○○○○載せ○○られ○○得ず○○して○○丸々○○○づくし○○の記事なども○○○多い><これは○○つまり○○○当局者の○○○(中略)度胸が○無さ○○過ぎる○○様○○だ>

▼○を飛ばして読めば意味は通じる。不気味な視覚効果。外骨なら特定秘密保護法をどう書くか。百九年前に書いていた。


☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆

  

Posted by kazu at 07:03Comments(0)

2013年12月08日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月8日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

上位者に訴える

 自分が最善を尽してもなお、これがいい方策だという確信が生まれない場合は、ただちに上位者に訴える必要があります。

 もちろん、それぞれの人が会社の基本方針にのっとりつつ、責任をもって自主的に仕事を進めていくという姿はきわめて好ましいと思います。けれどもうまくいかない非常に困難な場合、自分だけで悩み、上位者に訴えない。上位者はうまくいっていると思って安心している。どうしてもいけなくなって、訴えたときにはすでに手遅れだということが往々にしてあります。

 具合の悪いときは瞬時も早く上位者に報告して指示を仰ぐ、それがほんとうの責任経営だと思うのです。


【コラム】筆洗

2013年12月7日東京新聞TOKYOWeb

▼双発プロペラ機のエンジンが一基止まっているのを見つけた時も、マンデラさんは落ち着き払っていたという。緊急着陸体勢に入っても、手にした新聞から目を上げもしない

▼地上は、大騒ぎだった。消防車と救急車が待機する中、飛行機は何とか着陸した。空港のラウンジには日本人の観光客が大勢いあわせた。マンデラさんはいつもと変わらぬ様子で一人一人と握手を交わし、写真撮影に笑顔で応じた

▼だが、米国人記者R・ステンゲル氏がフライトの様子を尋ねると、マンデラさんは告白したという。「怖かったよ! 空の上で身の縮む思いだった」

▼ステンゲル氏は、『信念に生きる マンデラの行動哲学』で書いている。「どんなにおびえていても、勇敢なふりをすること」-これがマンデラさんの流儀。恐れを感じないというのは愚かな証拠で、勇敢さとは、恐れに負けないことなのだと

▼肌の黒い人を人間扱いしない人種隔離政策に反対して、投獄されること二十七年。うち十八年は一八〇センチの体を丸めなくては眠れぬような独房に入れられた。しかし牢獄(ろうごく)でも畏縮せず、堂々とふるまって、白人の看守たちをも深く敬服させた

▼その独房を訪れたオバマ大統領は「どんな足枷(あしかせ)も、独房も、人間の精神にはかなわない」と記帳した。自由を求め、不屈の闘いを続けたマンデラさんの墓碑銘にふさわしい言葉だ。

☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆  

Posted by kazu at 06:04Comments(0)

2013年12月07日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆


12月7日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

抜擢人事には介添えを

 先輩が多くいるにもかかわらず、その後輩の若い人を抜擢して上のポストにつけるという場合があります。そういう場合には、単に辞令を渡して“今度A君が課長になった”と発表するだけでは具合が悪いと思います。そんな場合には社長が、その課の一番古い先輩に、課員を代表して「われわれは課長の命に従い頑張ります」というような宣誓をさせるなりなんなりして、はっきりけじめをつけさせることが必要です。それをしないでいると、変なわだかまりがくすぶり、課全体が困ることにもなります。

 抜擢人事には、そのように、社長が適切な介添えをすることが、非常に大事だと私は思います。


【コラム】筆洗

2013年12月6日東京新聞TOKYOWebより

▼分」という字の中には、刀がある。八の字を左右に切りわけるから、分ける。そして「分ける」という言葉から、「分かる」も派生したという

▼確かに、分けることは、分かることの始まりだ。植物と動物、蝶(ちょう)と鳥、星と月…。そのものの形と質の違いを見極めて、分類を重ねることで、人間は自然への理解を深めてきた

▼逆に言えば、きちんと分けられないということは、分かっていないということだ。デモをテロと同一視した自民党の幹事長は、恐らく分かっていないのだろう。民主主義における自由の本質と、それを脅かす恐怖との違いが

▼いや、一政治家の問題ではない。特定秘密保護法案は、テロを<政治上その他の主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要…>する行為だとする。漠としたこの定義で、何がテロかを区別できるのか。これならば、デモをテロと呼ぶことすらできるのではないだろうか

▼そもそも、どの情報が守るべき秘密かを分ける物差しの形すら曖昧模糊(あいまいもこ)として、国民には分からない。国を動かす情報を切りわける力を持つのは、閣僚と官僚だけ。民主主義とは、刀の代わりに言論を戦わせる制度だが、正確な情報がなくては、分別の刀もふるいようがない

▼要するに、秘密保護法とは、政府に都合の悪い言論を封じるための、現代民主主義版「刀狩り」のようなものではないのか。(12月6日 紙面から)


【社説】東京新聞TOKYO http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013120602000185.

特定秘密保護法案 知らされぬ国民の悲劇

2013年12月6日

 特定秘密保護法は「知る権利」を脅かす本質を持つ。正しい情報を知らされない国民は、正しい判断ができない悲劇の主権者に落ちる可能性がある。

 <日本は、陸海軍ともに勝利をおさめたが、ロシア側は日本陸軍の兵力がロシア軍と対決できぬほど弱体化していることを察知し、強硬な態度で会議を推しすすめるにちがいなかった。しかし、日本の民衆は戦争継続を叫び、講和がむすばれた折には多額の賠償を得られると信じている>

 吉村昭の小説「ポーツマスの旗」では、日露戦争に勝利した当時の状況をそう描いている。
◆無知の民衆は暴徒に

 一九〇五年のポーツマス条約では北緯五〇度以南の樺太の割譲と、租借地であった中国の遼東半島の日本への移譲を認めたが、賠償金は得られなかった。

 国民の不満は高まり、東京の日比谷公園で行われた集会をきっかけに、各地で騒動が起こった。暴徒化した民衆は、内務大臣官邸や交番などを焼き打ちにした。

 新聞も「斯(こ)の屈辱」「敢(あえ)て閣臣元老の責任を問ふ」とし、軟弱外交だと責めた。国民新聞は条約容認の社説を掲載したため、数千の群衆に社屋が取り囲まれ、投石を受けた。戒厳令が敷かれたほどだ。

 吉村はこう記した。

 <人々がそのような感情をいだいたのは、政府が戦争の実情をかたく秘していたことに原因のすべてがあった>

 安倍晋三首相も著書「新しい国へ」で同じエピソードを引いた。

 <外務大臣・小村寿太郎の「弱腰」がそうさせたのだと思いこんで、各地で「講和反対」を叫んで暴徒化した(中略)こうした国民の反応を、いかにも愚かだと切って捨てていいものだろうか。民衆の側からすれば、当時、国の実態を知らされていなかったのだから、憤慨して当然であった>
◆三権分立からの逸脱

 正しい情報を与えられない国民は、正しい判断ができないことをよく示している。この状態は日露戦争にとどまらず、太平洋戦争に至るまで引きずる。

 国民主権原理とは、国家の在り方を最終的に決定する力のことだ。民主主義の土台で、憲法を貫いている根本の精神である。

 個人個人が政治や社会を動かしていくために、「表現の自由」が定められている。国民が正しい判断をするには、正しい情報を得る「知る権利」が欠かせない。報道もその一翼を担う。

 「報道は民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、いわゆる知る権利に奉仕するものである」と、最高裁判例にある。

 特定秘密保護法は、この原理の基本である「知る権利」に絶対的にマイナスに作用する。いわゆる「沖縄密約」など、政府の違法秘密も隠蔽(いんぺい)できる。秘密にしておきたい「核密約」などの情報も意図して「特定秘密」に指定し、秘匿化できる。

 公正なチェックは受けない。「保全監視委員会」などが置かれても、政府の一機関にすぎないから、客観性が担保されないのは当然である。秘密の指定、保管、解除の重要なプロセスにいまだ欠陥を抱えたままだ。

 「安全保障上の支障」というだけで、国会への情報提供もブロックされる。司法権の監視も受けない。判断権はすべて行政府が握る仕組みは、三権分立からの逸脱に等しい。まさに行政権に白紙委任する“装置”である。重要情報を独占する官僚制はやがて独善に陥り、暴走する。

 中国や北朝鮮などを眺めても、正しい情報が伝えられない国民が悲劇的であるのは明らかだ。言論統制が敷かれた戦前の日本も同じ状態だった。治安維持法で検挙された事件のうち、裁判に至ったのは一割程度という。

 罰せずとも検挙するだけで効力は抜群だった。今回の法律も特定秘密に接近しようとしただけで処罰の規定がある。「話し合い」が共謀に当たるのだ。容疑がかかるだけで、家宅捜索を受け、パソコンなどが広く押収されうる。

 しかも、「主義主張を国家や他人に強要する」活動が、テロリズムと解せられる条文だ。どのように法律が運用されていくのか、暗然とするばかりだ。

 国連の人権高等弁務官が「表現の自由への適切な保護規定を設けずに法整備を急ぐべきでない」と懸念を表明したのに、政府は無視した。国内の研究者や文化人らの反対にも聞く耳を持たない。
◆空洞化する国民主権

 安倍首相は「民衆の強硬な意見を背景にして有利に交渉をすすめようとするのは、外交ではよくつかわれる手法だ」とも書いた。

 国家は民衆の声すら自在に操る力を持つわけだ。国民主権が空洞化する懸念を持つ。



☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆  

Posted by kazu at 07:14Comments(0)

2013年12月06日

今日のコラム

☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月6日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

適正な給与

 だれしも給与は多い方がよいと考えます。その考え方自体は決して悪いとは思いません。しかし、会社がかりに多くの給与を出したいと念願しても、会社の一存によって実現できるかというと必ずしもそうはいかないと思います。やはり、それだけの社会の公平な承認が得られて、はじめてそれが許され、恒久性を持つわけです。

 給与が適切であるか否かは、会社にも従業員にも、その安定と繁栄にかかわる重大な問題であり、同時に社会の繁栄の基礎ともなるものです。お互いに十分な配慮のもとに、絶えざる創意と工夫を加えて、その適正化をはかっていかなければならないと考えます。

【コラム】筆洗

2013年12月5日 東京新聞TOKYOWeb

▼年末になると渥美清さんの寅さん映画を見たくなる人もいるだろう。「男はつらいよ」シリーズが正月映画の定番だったこともあるが、この季節の何となく寂しい気分を温めてくれるような気になるのか

▼妹さくらの一人息子の満男にとって寅はおじになる。「寅次郎物語」の中に、何度見ても鼻の奥がツンとする場面がある。人生に悩む満男が寅に「人間って何のために生きているのかな」と聞く。寅がぽつりぽつりと語る。「ああ、生まれてきて、よかったなあと思えることが、何べんかあるじゃない。そのために、生きているんじゃないか」

▼同じおじとおいの関係でも北朝鮮の権力者の事情はだいぶ異なる。金正恩第一書記のおじで後見人だった張成沢国防副委員長が失脚したようだ

▼張氏の側近二人は公開処刑されたというから、二人やその周辺の関係はよほど悪いのだろう。同じ映画でいえば、こっちは親族であろうと裏切る者を容赦なく始末する「ゴッドファーザー」か。大変な国で背筋が寒い

▼北朝鮮はともかく、おいにとっておじは親ほどは口うるさくないし、赤の他人とも違い、甘えたくなる。親には言えぬ悩みも相談できる気がする

▼東日本大震災の発生から四日で千日。寅さんには阪神大震災後の神戸を描いた作品もあったが、苦労の続く東北の被災地に寅さんがふらりと姿を現せばと、つい考える。


【社説】東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013120502000181.html

党首討論 首相は聞く耳持たずか

2013年12月5日


 きのう行われた党首討論は、特定秘密保護法案が議題の中心だったが、政権与党側が今国会での成立を強行しようとする限り、議論が深まろうはずがない。国会運営があまりに強引すぎる。

 「ねじれ」解消後の自民党「一強」支配を見せつけられたかのような風景だった。党首同士がより高い見地から理念・政策を戦わせるのが党首討論の意義だが、この日はこれまで以上に、議論のすれ違いが目立った。

 民主党の海江田万里代表は特定秘密保護法案について「(今国会会期末の)六日までに仕上げてしまおうということに無理がある」として慎重審議を求めたが、安倍晋三首相は「丁寧に議論し、どこかの段階で終局に至る判断をしないといけない」と、今国会成立を目指す決意を強調した。

 首相は野党からどんなに批判されようが、今国会成立の方針を変えるつもりはないのだろう。すでに衆院を通過し、参院でも与党が多数を持つ以上、民主党など野党側への配慮は、もはや不要と考えているのかもしれない。

 衆院段階で法案の共同修正に応じた、みんなの党の渡辺喜美代表が、丁寧な審議と会期延長を求めたにもかかわらず、首相は「聞く耳持たず」という風体だ。

 首相は党首討論に先立つ参院国家安全保障特別委員会で、特定秘密の監視機能に関し、秘密指定の統一基準作成時などに意見を述べる「情報保全諮問会議」と、統一基準の妥当性を検討する「保全監視委員会」を、政府内に設置する方針を表明した。

 しかし、そうした組織を政府内に置く限り、独立性を担保できるはずがない。みんなの党と同様、法案の共同修正に応じた日本維新の会からも、同党が主張する独立公正に監察する第三者機関とは全く別物だ、との批判が出た。

 もはや小手先の法案修正や首相の口約束では、法案への国民の懸念は解消できない。衆院の七割をめどとする参院での審議時間も衆院の半分程度にすぎず、審議不足の感は否めない。やはり廃案にして出直すしかない。

 委員会採決の前提となる地方公聴会の開催を、野党側との合意なく委員長が職権で決めたり、採決を強行したりと、安倍政権の国会運営はかなり強引だ。

 渡辺氏は党首討論で「自由と民主主義に立脚する国会が強権的であってはならない」と指摘した。首相はじめ政権幹部は、すべからく胸に刻むべきである。


☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆

  

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2013年12月05日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月5日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

恩を知る

 恩を知るということは、人の心を豊かにする無形の富だと思います。

 猫に小判ということがありますが、せっかくの小判も猫にとっては全く価値なきものにすぎません。恩を知ることはいわばその逆で鉄をもらってもそれを金ほどに感じる。つまり鉄を金にかえるほどのものだと思うのです。ですから今度は金にふさわしいものを返そうと考える。みんながそう考えれば、世の中は物心ともに非常に豊かなものになっていくでしよう。

 もっとも、この恩とか恩返しということは決して要求されたり、強制されるものでなく、自由な姿でお互いの間に理解され浸透することが望ましいと思います。


【コラム】筆洗

2013年12月4日東京新聞TOKYOWeb

▼鍋料理の季節である。台風の影響で白菜が高騰しているそうで残念だが、クツクツという音を想像しただけで、家路を急ぎたくなる人もいるだろう

▼北大路魯山人(ろさんじん)は「なべ料理は気のおけぬ懇意な間柄の人を招いて、和気あいあい、家族的につきあうような場合にふさわしい」と言っているが、その通りで、初対面の人と堅苦しく鍋を囲んだところでおいしいと感じるかどうか。一人鍋も味気ない。鍋の味は良好な人間関係や雰囲気に左右される

▼鍋を共有する。その場にいる人が協議を重ねて味を決定し、具材の投入時期、食べごろを見定める。鍋ほど民主的な手続きが必要な料理はないかもしれない。他人のことを考えず、自分の好きな具材だけを、食べることは許されない。リーダーは必要だが、自分勝手な鍋奉行は支持されない

▼丸谷才一さんが、「うどんすき」の話を書いている。「時間をかけて煮込むとおいしくなる」と主張する人がいたので任せていたら「糊(のり)のやうな料理」になってしまった。リーダーが悪いと味は台無しになる

▼乱暴な鍋奉行の指図のもと、危険な鍋料理が近くできあがってしまう。特定秘密保護法案。どう考えても煮えていない。しかも闇鍋。どんな具材かも教えてもらえない

▼鍋奉行は大丈夫というが、食べればどうなるか。ハシをつける気にならなくても、当たり前だと思うのだが。


☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆
  

Posted by kazu at 06:54Comments(0)

2013年12月04日

今日のコラム


☆ お早うございます、今日もお立ち寄りありがとうございます ☆

12月4日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

事あるたびに

 私は、世の中というものは刻々と変化していき、進歩発展していくものだという見方を根本的に持っています。何か事あるたびに、この世の中はだんだんよくなっていくと思っているのです。

 あの誤った戦争をして、あれほどの痛手を被ったにもかかわらず、今日のように繁栄の姿になっているのは、どういう問題が起ころうとも、世の中は一刻一刻進歩発展していくものだということを表わしている一例ではないでしようか。あの戦争があってよかったとは決して思いませんが、しかしどういう事があった場合でも、お互いのあり方次第で、それが進展に結びつく一つの素因になるのではないかと思います。


【コラム】筆洗

2013年12月3日東京新聞TOKYOWeb

▼師走とはいえ二日は暖かかった。真っ黄色のイチョウにかかる日の光が優しい。東京・湯島天満宮の境内。入試シーズンはまだ先だが、平日の昼間でも学業の神様を頼りにやってくる人は絶えない

▼湯島天神は江戸の「三富」の一つに数えられた。富とは寺社奉行が許可した富くじのことで現在の宝くじ。落語の「御慶」「宿屋の富」「水屋の富」で貧に泣く人が千両富を見事射止めたのも湯島天神の境内だった

▼菅原道真をまつる湯島天神は学業成就、合格祈願ばかりではなく、就職にも御利益があるという。鈴なりになった合格祈願の絵馬に交じって「就職できますように」と書いたものもたくさんある。就職祈願のお守りも売られている

▼二〇一五年春に卒業予定の大学生らの就職活動が一日解禁された。景気がやや上向いたのか、企業側の採用意欲は高くなっているというが、厳しいことに変わりはない

▼就活生はさぞや不安だろう。景気がいいか悪いか、その時の経済情勢に左右される就職そのものがめぐり合わせであって、合否も運や縁によるところが大きい。その人の能力や人間性だけではどうにもならない。宝くじと同じとはいわぬが、うまくいかなくても自分自身を否定されたと思わなくていい。良さが分からない方が悪いのだ

▼恩着せがましいが、コラムを読んだ就活生の大願成就を頼んだ。成功を祈る。


☆ 今日も皆様にとって良い一日でありますように ☆

今日は親父の命日です、何年たったのか想い出せないけど、日にちだけは覚えています。

  

Posted by kazu at 07:01Comments(0)