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kazu
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東京から奈良に越してきました。
奈良市に住んでいます。

2013年10月07日

今日のコラム

10月 7日松下幸之助一日一話(Panasonic)

 体力と気力と経験

人間の体力というものは、三十歳前後が頂上であろう。一方、気力ということになると、私の常識的な体験から言えば、四十歳ぐらいが最高になり、これを過ぎると、次第に衰えてくるのではなかろうか。もちろん気力は落ちても、立派に仕事はできる。というのは、それまでのその人の経験というものが、その気力の衰えを支えるからである。

それと、もう一つは先輩として尊ばれ、後輩たちの後押しによって、少々困難なことでも立派に遂行できるようになる。こうした力が加わるからこそ、歳をとって気力、体力ともに若い人たちにとてもかなわないようになっても、支障なく仕事が進められるのではなかろうか。


筆洗

2013年10月6日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)

▼子どもの通う小学校の運動会で、涙腺が緩んでしまい困ることがあった。よーいドンの徒競走。低学年の子どもたちが懸命に走る。走る。足がもつれて転んだり、一位になれず悔しそうだったり

▼自分の子どもでなくても健気(けなげ)な姿を見ると涙をこらえるのが難しい。そんな自分は変わり者かな、と少し気になっていたが、運動会観賞を趣味とするおじさんたちがかなり前から存在していたことを知り、少しほっとした

▼エッセイストの故三国一朗さんが、先輩から聞いた話をエッセーに書いている。一、二年生の「かけっこ」を見学して涙を流すために、縁もゆかりもない小学校の運動会に潜り込む中高年の話である

▼「遠目で見ると、白い豆粒のようにスタートラインに並んだ学童。それが、『ドン!』の合図で、いっせいに駆け出す。…子供たちの中の一人が、足がもつれるかしてコロリところんだりすると、そのころび方の一段の可憐(かれん)さに、観賞家は、もう手放しの号泣であるという」(『思いがけない涙』)

▼肥満児だった三国さん自身は徒競走はいつもビリ。運動の苦手な子どもが心を痛めていることを思うと、とても運動会の観賞に出掛ける気にはなれなかったそうだ

▼秋の運動会シーズンだ。校庭の隅で号泣しているおじさんがいるかもしれない。今の時代、不審者扱いされてしまいそうなのは少しさびしい。


2013年10月7日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)

天声人語

▼生麦生米生卵」は早口言葉だが、動植物の学名にも舌をかみそうなものがある。たとえばクリサンセマム・モリフォリウム。いかめしいが、「菊」と聞けば親しみがわいて、美しい咲き姿が頭に浮かぶ

▼「後方伸身宙返り4回ひねり」というのは、さしずめ学名だろう。その超絶美技に「シライ」の名がつけられた。17歳の白井健三選手が世界選手権のゆかで成功させ、国際体操連盟の技術委員会で承認された。アナウンサーは20音が3音ですむ

▼五輪などで新しい技を成功させると、その選手の名がつく。ミュンヘン五輪鉄棒の塚原光男選手の「後方抱え込み2回宙返り1回ひねり下り」は「ツカハラ」で世界に通る。いわゆる「月面宙返り」で、観衆のどよめきがテレビを通じて伝わってきたものだ

▼月面宙返りは、当時の難度ではウルトラCだった。ミュンヘンの8年前、東京五輪が残していった懐かしい流行語である。最難度のCを超える究極の大技だったが、いまや技はD、E、Fを超えてG難度にまで進化した

▼そうした次元でトップは戦う。舌に似て人の目もまた奢(おご)りやすく、白井選手の「きりもみ」を見てしまうと、これまでの3回ひねりが悠長に映る。伸び盛りの若竹の勢いは、エースの内村航平選手にも大きな刺激だろう

▼話は違うが「ひねり」は新聞コラムにも欠かせない。とはいっても着地前の無理なひねりは往々、読者諸賢の失笑を買う。ここはありきたりだが、体操男子の大車輪の活躍に拍手を送りたい。  

Posted by kazu at 06:08Comments(0)